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「胡桃割人形」の物語」と序曲の解説

 この組曲はバレー「胡桃割人形」の15曲のうち、8曲を選んで編集されたもので、変化と色彩に富み、管弦楽の使い方が巧妙で魅力があることから、世界中に多くの愛好者があり、チャイコフスキーの作品の中でも、よく演奏されるものの一つに数えられています。組曲の初演は1892年の3月、バレーの初演は同じ年の12月です。
《バレーの筋》
 〔第一幕〕 ドイツのある貧しい家のクリスマスパーティー、クリスマスツリーを廻って子度もたちが踊っています。ドロッセルマイヤーという爺さんが、クリスマスプレゼントとして、この家の少女マリー(ロシア名ではマーシャ)に胡桃割人形を贈りますが、子供たちがこの胡桃割人形をいじくってこわしてしまします。やがてパーティーが終わって子供たちが去り、マリーは眠りにつきます。マリーはこわれた胡桃割人形のことが気になって起き出します。すると怪しい物音が聞こえて、鼠(ねずみ)の大軍が出てきました。すると、クリスマスツリーにつけてあった人形やお菓子などが皆動き出し、鼠と戦争をはじめました。そのうちに鼠の王と胡桃割人形とが一騎打ちになりました。鼠の王が勝ちそうになった時、マリーは自分の靴をぬいで鼠の王に投げつけ、鼠の王がこれにひるむところを胡桃人形が打ち倒します。それで鼠の大軍は負けて逃げていきました。その時、胡桃割人形は美しい王子の姿に変わってマリーにお礼をいい、マリーをつれて馬車に乗り、魔法の国に行きました。
〔第二幕〕 そこはお菓子の城です。女王である金平糖の精が多くの妖精たちと待っているところへ、マリーと王子が到着します。ここで、金平糖の精はマリーニいろいろな踊りを見せます。次の朝、親たちが広間に入って見ると、マリーは長椅いすの上でうたたねをしていました。そこへ近所の親しいお爺さんが甥の少年をつれて訪ねてきました。マリーはこの二人に昨日の夜の夢の話をし、きてくれたこの少年が昨日の夜の王子にそっくりだと言いました。お爺さんはこの少年とマリーに手をつながせました。


 ここで聞ける「小序曲」は 弦楽合奏でもチェロとダブルペースを使わない、高音域の弦楽合奏ですが、行進曲風でも、甘く幻想的な演奏になっていて、これからはじまる夢物語を案内するにはふさわし音楽だ思ぃます。

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